@article{oai:nagano.repo.nii.ac.jp:00000492, author = {井原, 久光}, issue = {2}, journal = {長野大学紀要, BULLETIN OF NAGANO UNIVERSITY}, month = {Sep}, note = {application/pdf, 経営学の歴史を振り返りながら、経営学の底流にある暗黙の前提事項を探るかたちで経営学的なパラダイムを考察した。経営学には、特に経済学と共通した合理主義的なパラダイムがあるが、スミスとバベージの分業論に見られるように、経済学は市場を通じた横の関係を前提としているのに対して、経営学は管理(組織)を通じた縦の関係を前提としている。これは、商業社会から産業社会へ移行した歴史的な背景の違いによるものと考えられる。経営学はテクノクラシーの時代に技術者によって生みだされたものであり、計画的に組織したり管理したりする発想をもっている。それは「計画と実行の分離」を前提とした学問体系であり、その後も、「ゆらぎ」を経験しながらも、人間関係論、行動科学、システム論、意思決定論、経営戦略論、コンティンジェンシー理論などにも共通に見られるパラダイムとなっている。しかし、現実の事例を見ると、予測・分析・シミュレーションなどの正確さや綿密な計画性は必ずしもうまく機能せず、混乱や偶然や予想外の事態にうまく対処した企業が結果的に計画性や戦略性をもっていることが、後から振り返って分かることが多い。それは、アサヒビールやシャープの事例で分かるように、危機的な困難な事態に直面して組織パラダイムを変革できた企業に典型的に見られることである。実はそこに、理論的パラダイム概念と組織パラダイムの実際をオーバーラップして観る重要性があるように思える。パラダイムは歴史的概念であり「後づけ」の見方ではあるが、一度パラダイムが確立すると未来志向的に組織を統合する機能を果たす。パラダイムを意図的に形成したり変革することは容易ではないが、従来の計画重視型の経営理論に代わって、新たな経営方法を模索するヒントになるように思われる。}, pages = {1--29}, title = {経営学的パラダイムの展開 : 脱計画型経営のための論考}, volume = {18}, year = {1996} }